ソムリエがおすすめするワインのサービスまとめ

ソムリエが教えるワインテイスティングの基礎知識 – 香り、味わい、アロマ、アタックとは?ワイン評価の方法

「おしゃれな人は時間をかけてワインを飲んでるけど、あれって何をやってるの?!ただのキザな人なの?!」

そんな風に感じたことはないでしょうか。

ワイン通な人とそうでないに人を分けるものにもちろん知識的な部分はありますが、ワインを飲んでいる姿を見るだけで、ソムリエにはその人がワイン通なのかどうか分かってしまいます。

品評会などでワインをテイスティングする機会が多い人はあまり居ないかも知れませんが、ソムリエを目指している方や、レストランなどでカッコよくワインを飲みたい方は、まずは基本のテイスティングを学んでみるのがおすすめです。

こちらの記事ではテイスティングの基本的な知識を紹介しています。

テイスティングを覚えてワインを楽しみましょう。

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テイスティングの下準備

テイスティングの時間は10〜12時がベスト

午前中、特に昼食前の10時~12時ごろがワインのテイスティングに最も適しているといわれています。
空腹時は香りや味に対する感覚が鋭敏になるため、微妙な香りの違いをテイスティングし分けることが出来ます。

また、外光も明るく、頭がよく働く午前中のほうが、ワインの香りや味わいを分析するのに適しています。

感覚と頭をフル動員して、ワインをテイスティングしましょう。

白昼色の明かりで

部屋の明かりはなるべく色のついていないものが好ましいです。
暖色系のものや青みがかったものではなく、自然な色合いの白昼色の明かりがある部屋をテイスティングの場所に選びます。

また、暗すぎる部屋は避け、十分な明るさのもとでテイスティングを初めます。

なるべく無臭の部屋でやりましょう

料理をした後の部屋、お香やアロマを焚いた部屋など、強いにおいが残っている場所はテイスティングにふさわしくありません。
鼻を麻痺させ、ワインの香りを取りにくくしてしまいます。
無臭の部屋というものはありえませんが、なるべく強い香りが無い環境を整えましょう。

静かで集中できる環境を用意しましょう

騒音はもちろんのこととして、普段は気分を盛り上げてくれる音楽なども、テイスティングの際には集中力を途切れさせてしまう邪魔者です。
みんなでワインを飲むことを楽しむ場とは区別をつけて、静かで集中できる環境がテイスティングには最も適しています。

グラスの種類

INAOによって定められた、国際規格のテイスティンググラスが好ましいです。
これがワインの世界での、テイスティングの基準となっているグラスです。
アマゾンや楽天でも手に入りますので、一脚持っておくと便利です。

以下のようなグラスです。

テイスティンググラスが無ければ、普段使っているワイングラスでも構いません。
ただ、毎回グラスを変えてしまうと、ワインの味わいも変わってしまいます。
これが自分用のテイスティンググラスだと一脚決めて、毎度同じグラスでテイスティングするようにすると、テイスティングの基準にブレがありません。

グラスの汚れには注意

部屋の環境を整えても、グラスが汚れていてはせっかくのワインが台無しです。
グラスに曇り、汚れが無いか確認しましょう。

また、しばらく使っていなかったグラスには戸棚や外箱の臭いがついていることがあります。
一度軽くゆすいで、臭いを落としてからワインを注ぎましょう。
その時、グラスを拭き上げる布巾にも強い臭いが突いていないか注意してください。
グラスを拭く布巾は香りつきの洗剤を避け、他の食器を拭く布巾と区別しておきましょう。
細かいようですが、ワインをテイスティングする時は僅かな香りも邪魔になるものです。
細部までワインを知るために、準備の時間は惜しまないで下さい。

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ワインを見て楽しむ

上手に見るために

ワインの外観はいろいろなことを教えてくれます。
上手に情報を読み取るために、白い布または紙を用意しておきましょう。

グラスは脚を持ちます。
ワインの液面が目の高さ真で来るように持ち上げ、輝き、清澄度、色合いや色の濃さを観察してください。

次に、グラスを奥に少し傾け、白い紙を背景にして細かな色合いを見ます。
特に、液体の中心部から縁にかけての色合いの変化が観察しやすくなります。
この時同時に、粘性を観察することが出来ます。

輝きは酸味の強さ

輝きがあるほど酸味が強いことを示します。
一般に若く、酸が高いワインはきらきらと輝きます。

また、フレッシュな白ワインなどではわずかな気泡がグラスにつくことがあります。

清澄度はワインの健全さ

ワインが健全かどうかが分かります。
通常のワインはよく澄んでおり、曇りは見られません。
曇り、濁りがあるワインは不健全であることがあります。
しかし、最近では極端な無濾過のワインや、オレンジワインと無濾過の組み合わせなどで、若いうちから曇りがあるワインもあります。
極端な自然派ワインに多く見られる現象です。

また、熟成したワインには澱や酒石酸の結晶が沈殿していることがあります。
赤ワインでは細かい粒子や、場合によっては粒子が連なって長くなったものが見られます。
白ワインでは、酒石酸の結晶がガラス片のような小さな塊となって沈殿していることがあります。

これらはワインの成分が結晶化したものなので、飲み込んでも問題はありませんが、特に澱は口当たりを損ねるため、グラスに入らないようにゆっくり注ぐのが通常です。

色の濃さは成熟度・凝縮度

ブドウの成熟度や凝縮度を見ることが出来ます。
一般に、濃い色をしたワインは、フルボディの力強いものです。

また、品種によって色の濃さに傾向があります。
例えばカベルネ・ソーヴィニヨンは濃い色になることが多く、ピノ・ノワールは淡い赤色をしています。
ネッビオーロなどは、淡い色調をしているにもかかわらず、味わいはタンニン豊富なフルボディをしており、色と味のバランスがブラインド・テイスティングで品種を特定する時の目印として使われます。

色合いは熟成

ワインの熟成を見ることが出来ます。
赤ワインの場合は、若いうちは青紫がかったレッドであることが多いです。
濃い赤ワインの場合は、色が詰まっている中央部分ではほとんど黒色に見えてしまうため、グラスを傾けて、縁の色をみるのがコツです。
熟成していく中で、青みがかった色は段々落ちていき、落ち着いたピンク色がかったルビー色や赤色になります。
10年程度熟成してくると、褐色がかった色味を帯びてきて、濃淡もやや淡くなります。
オレンジ、褐色、レンガ色がかった色になると、10年以上熟成しているものである場合がほとんどです。

赤ワインは、濃く紫がかった色調から、熟成すると淡く褐色がかった色調に変化すると覚えておきましょう。

逆に白ワインは、熟成するにつれて濃くなっていきます。
切ったリンゴが段々と褐色がかっていくのと同様に、若いうちはほぼ透明なイエローグリーンであったものも、段々と黄色身を帯び、熟成の最後には褐色、オレンジ色に近づきます。

粘性

ワインのアルコール分やグリセリン量が分かります。
ワインを真横から見たときの、水面上の厚みが厚ければ厚いほど、アルコール分やグリセリン量が多いことが推察されます。(=粘性が高い)
これをディスクの厚みと呼びます。

また、色調を見るときに傾けたグラスを垂直に戻したとき、グラスの側面をワインが伝ったあとがつきます。
このあとがしっかりと残っているものほど、粘性が高いワインであることが多いです。

粘性が高いワインは、暑い産地の高アルコールなワインか、甘口ワインである可能性があります。

ワインの香りを楽しむ

上手に香るために

ワインの香りを取るときは、グラスを傾け、鼻に近づけます。
ワインが冷えすぎていたりすると、香りが揮発しにくいため、両手でグラスの側面を包み、温めましょう。

はじめの印象

まずは、ワインを注いで初めの印象をチェックします。
この時チェックしたいのは、香りのボリュームや印象。

「ボリュームがあり、シンプルである」
「穏やかな香り立ちで、複雑な香りがする」
「フルーティで若々しい印象だ」

この程度にとどめ、詳しく「○○の香り~」などと描写する必要はありません。
長時間あれやこれやと考えながら香りをとっていると、段々と分からなくなってくることがあります。
そんなときは、この初めの香りの印象に立ち戻ると、正確なテイスティングができます。

ブドウ由来の第1アロマ

ワインの香りは大きく3つに分類されます。

第1アロマは、「ブドウ由来」の香り。
赤ワインであればカシス、チェリー、ブルーベリーなどフルーツの香りがメインになります。

ワインの熟度によって、感じる第一アロマは異なります。
例えば冷涼地域や酸味が強い品種の赤ワインであれば、チェリーやイチゴなどの酸味を感じる小粒で赤色の果実の香り(=赤系果実)、温暖な地域やフルボディタイプの赤ワインはカシスやブルーベリーなどボリューム、甘み、皮の食感がある青~黒色の果実の香り(=黒系果実)が感じられます。

白ワインであれば、冷涼地域ではレモンやライムなどの柑橘系、青リンゴやナシのような香りが感じられます。
温暖な地域では、桃やパイナップルなど、トロピカルで甘みがあるフルーツの香りがあります。

また、これらの果実の香りは、若いうちは瑞々しく、熟成してきたらドライフルーツのような水分が飛んで香りが凝縮してきたような印象を受けます。

それ以外に、ハーブや花、鉄のような香りが感じられる場合もあります。

醸造由来の第2アロマ

第2アロマは「醸造由来」の香り。
例えば、乳酸醗酵によるヨーグルトや杏仁豆腐の香り、低温発酵した場合のメロンのような香りがあげられます。
これらは赤ワインよりも白ワインで感じられることが多い香りです。

赤ワインの第2アロマで有名なものとして、ボージョレ・ヌーヴォーなどのマセラシオン・カルボニック法を使ったワインから感じられるバナナやキャンディーのような香りがあります。

熟成由来の第3アロマ

第3アロマは「熟成由来」の香り。
基本的にワインが熟成すると、地面に近い場所の香りに近づいていきます。
春花が咲き、瑞々しい果実や新緑が、季節がめぐり枯れ、地面に落ち、キノコが顔を出す、そんなイメージを持っておきましょう。
若いワインは春、夏のイメージ、熟成すると秋、冬のイメージに近づいていきます。

赤ワインでは腐葉土やキノコ、落ち葉や紅茶の葉っぱのような香り。
白ワインではビャクダンやリコリス、キノコや昆布のような香りが現れます。

また、樽熟成したワインでは、樽由来の風味を感じます。
ローストしたナッツやバニラ、チョコレートなどがあげられます。

空気に触れさせてみる

ワインの香りは空気に触れることで現れてきます。
そのため、開けたてよりも開けてからしばらくたった方が、より多くの香りを感じることがあります。
中々香りが現れてこないと思ったら、30分から1時間待ってみて、改めて香りをかいでみましょう。

香りが分からなくなってきたら

続けて香りをかいでいると、段々と鼻が麻痺してきます。
一度ワインから離れて、自分の服や肌の香りをかぎ、鼻をリセットしましょう。

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ワインを味わう

上手に味わうために

口に含んですぐ飲み込んでしまうと、ワインの味わいを十分に感じ取ることが出来ません。
時間をかけて味わいましょう。
ワインの味わいは、口に含んだ初めの「アタック」、口の中に十分いきわたったタイミング、そして飲み込んだ後の余韻「アフター」に分けられます。

アタックで印象を掴む

ワインを口に含んだ瞬間の印象を観察しましょう。
初めに酸味を感じるのか、果実の風味が広がるのか、渋みが広がるのか、それぞれがそのワインのキャラクターを教えてくれます。

また、味わいのボリュームがどの程度かもこの時に確かめましょう。

中盤のタイミング

ワインが口の中に広がったタイミングで、甘み、酸味、渋み、アルコールのバランスを観察します。
特に酸味と渋みはワインの骨格を形成する大切な要素。
それぞれ量と質の観点から評価します。

若々しいワインであれば、いずれもフレッシュ、口の中にひっかかる粒子感があります。
十分に渋みが熟す温暖な地域の赤ワインであれば、渋みの量は多くても、丸みを帯びて滑らかな質感になっているはずです。

また、酸味も渋みも、通常であれば数年間の瓶熟成で角が取れ、液体となじんだ印象になると思います。

余韻と品質のアフター

アフターは、ワインの品質を判断する上で非常に重要なポイントです。
アタックのタイミングで力強く、充実した印象でも、アフターでは雑味があり、アルコール感やエグい渋みに邪魔されて風味が持続しないということがままあります。

口の中に残ったワインの風味がどのように消えていくか、注意して観察してください。
ポイントは風味のバランスと長さです。
例えば、渋みばかりが持続して、香りがすぐに消えるようでは、美しいアフターとはいえません。
バランスを保ったまま、長く口の中にとどまる余韻が、高品質なワインの必須条件になります。

ワインを評価する

ワインの品質は以下の要素で判断します。

  • バランス
  • 余韻
  • 凝縮感
  • 複雑性
  • 表現力

それぞれが完全に独立しているわけではなく、相互の関係の中で成り立っているものです。

「バランス」

香り、酸味、渋み、甘み、アルコールが適切なバランスをとって、ワインの骨格を形成しているかどうかが大切です。
例えば、アルコールだけが突出していると、ワインを飲み込む際に喉や鼻に熱い感覚が感じられ、ワイン全体の味わいを邪魔してしまいます。

「余韻」

高品質なワインにとって必須条件です。
ワインを飲み込んだ後に持続する風味がバランスよく、綺麗に続くのかどうかを見ます。
初めのうちはどうしてもワインの「アタック」で判断してしまいがちなので、しっかりと余韻を観察するくせをつけましょう。

「凝縮感」

ワインの味わいが口の中で一点に集中するように、詰まった感じがするかどうかです。
単純に濃いものや、ボリュームのあるものとは異なります。
シャブリやソアヴェ、ミュスカデやサンセールなどで飲み比べると、良い練習になるでしょう。

「複雑性」

良いワインというものは様々な表情を見せてくれるものです。
奥行きがあり色々な香りが感じられるもの、時間の経過と共に様々な要素を出してくれるワインというものは「複雑」で品質が高いものです。

「表現力」

そのワインが、品種や土地を表現しているかどうかという観点です。
これは数をこなしていかないと判断できないところなので、あせらず自分の中にデータベースが出来ていくのを待ちましょう。
逆を言えば、ワインを飲むたびにテイスティングをしていると、自然と身についていくものでもあります。

このような観点から、ワインの評価をしましょう。
ワインの評価はプロでも難しいところです。
自分なりにテイスティングを重ねていって、確かな評価基準を作りましょう。

飲み頃の評価

ワインはボトリングされてから「若々しくフレッシュ」「若いが落ち着いた段階」「熟成に差し掛かった」「熟成感がある」・・・と変化していきます。
今そのワインがどの段階にあるのかを判断しましょう。

最近のヴィンテージでは、若いうちから十分こなれて香りも開いたものが多くなってきましたが、渋みや酸味が多いフルボディタイプのワインは、若いうちは魅力が感じられず飲みづらいものもあります。

メモを取る

テイスティングしたら、メモを取りましょう。
後で読み返したり、同じ地域のワインを飲んだときの比較対象になったりと、何かと便利です。

メモの内容は人それぞれですが、「外観」「香り」「味わい」に加えて、必ず自分なりの「評価」を書くようにします。
評価が一番難しいのですが、その分優れたテイスターになるための近道だと心得ましょう。

専用のメモブック「ワインジャーナル」もありますのでいろいろチェックしてみてください。

まとめ

ワインを飲み始めたばかりという人でも、意識を変えることでワインの香りや味わいを十分に楽しむことができます。

メモを取ることまでする人は少ないかもしれませんが、お気に入りをいつでも思い出せるように写真と共に残しておくのは非常におすすめです。

是非ワインライフをお楽しみください。

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