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カサーレ・ヴェッキオ(神の雫ワイン)をソムリエが解説!【ソムリエによる評価レビュー】当たり年やバックヴィンテージとは?

カサーレ ヴェッキオ モンテプルチャーノ ダブルッツォの写真

最近では、安くて美味しいイタリアワインがスーパーでも買えます。
ピザもパスタも、なんならお好み焼きにもマリアージュしてくる、驚異のお手頃ワイン。

飲みやすくて程よくフルーティ。
気軽に飲めるのはうれしいけど、もっと飲みごたえが欲しい・・・

そんな時に絶対におすすめなのが「ファルネーゼのカサーレ・ヴェッキオ モンテプルチャーノ・ダブルッツォ」です。

しっかり濃くジューシーで、飲み心地の優しさはそのまま。

だからグイグイ飲めちゃいます。

神の雫ワインとして有名なのも頷ける、最高のコスパワインです!

品種モンテプルチアーノ
産地イタリア
価格帯1,700〜2,500円

【ソムリエによるレビュー】香り・味の特徴

カサーレ ヴェッキオ モンテプルチャーノ ダブルッツォの写真

濃く色の詰まった色調。

色味は紫がかっており、若々しく果実の力を感じます。

しっかりとした香立ちで、完熟感のあるブルーベリーにバニラ、カカオのニュアンス。

鮮やかに香が立ち上がってきますが、角が取れてまろやかな印象も同時に受けます。

ジューシーでふくよかな果実味と、こなれたタンニン。

酸味も適度にありますが、これが丁度果実味をリフトアップして味わいにメリハリを持たせています。

酸味も渋みも単体で主張することが無く、ソフトな口当たりと滑らかな飲み心地。

凝縮したパワーのあるワインには珍しく、次の一杯を誘うような心地よさがあります。

日常酒のモンテプルチアーノ

カサーレ ヴェッキオ モンテプルチャーノ ダブルッツォの写真

モンテプルチァーノ・ダブルッツォとは、モンテプルチァーノというブドウを使いアブルッツォ州で作られる赤ワイン。

ここ日本でも1,000円程度で買える低価格のものが多く、楽しく飲ませてくれる素敵なワインが多く造られています。

嬉しいのは、難しく考えなくてもほとんどの食事となんとなく相性良く飲めてしまうところ。

渋みも少なくソフトな口当たりで、軽いわけじゃないけれど重すぎもしないちょうどいいボディ感。

ワインに味の余裕というか隙間がたくさんあって、料理とぶつからないようにできている、そんなワインです。

濃さとソフトな口当たりの両立

そんなモンテプルチァーノですが、濃いバージョンもあります。

その筆頭格が、カサーレ・ヴェッキオ。

通常1枝から8房ブドウを収穫するところを、半分の4房に抑え、凝縮した味わいを獲得しています。

その濃さと、モンテプルチァーノならではのソフトな口当たりが両立しているところが、このワインの良いところ。

正直、モンテプルチァーノでなら、濃いワインは幾らでも作れます。

ただ、濃くしたときにガシガシとした渋みが出てしまったり、香りが詰まりすぎて潰れてしまったりすることもあります。

そういう失敗に陥らず、絶妙なさじ加減であくまで飲みやすさを保っている。

イタリア辛口評価誌ルカマローニで何度もトップ生産者に選ばれ、漫画「神の雫」で紹介されたワインの中でも根強い人気を誇っているのは、このあたりに理由があるのではないでしょうか。

カサーレ・ヴェッキオの当たり年やバックヴィンテージは?

漫画「神の雫」で取り上げられ一躍有名になったカサーレ・ヴェッキオですが、漫画で取り上げられたヴィンテージは2006年のものです。

また、2014年のヴィンテージのワインは、ドイツで毎年2回開かれる「Mundus vini International Wine Award」で金賞を受賞しています。

人気のワインですぐに売り切れてしまうため、熟成されたワインの流通量が非常に少なく、2015年より前のバックヴィンテージはあまり流通していないようです。

2~3年前のヴィンテージもとても美味しく飲めるので2018~19年あたりが狙い目です。

品種モンテプルチアーノ
産地イタリア
価格帯1,700〜2,500円

自宅でセラーで寝かせるのもおすすめ!

人気ワインのヴィンテージものを狙うなら、セラーで寝かせるのも手です。
高値で取引されるようなワインではありませんが、自分のセラーで熟成させたワインを何かの記念日などにいただくのはこの上なく幸せです。

最近では場所をとらない縦型の家庭用のものもかなり安価で売られるようになり、消音設計もされているのでお部屋のインテリアにもおすすめです。