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アルゼンチンワインの産地や品種の特徴とおすすめワイン3選

アルゼンチンの様子を表すイラスト

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暑く乾燥した砂漠地帯にも関わらず、アンデス山脈を登り標高を上げることで素晴らしいワインを作り出すアルゼンチン。

標高3,000mを超える高地で作られたワインなど、世界中を見渡してもそうそうあるものではありません。

高い標高と、強い紫外線を受けて分厚く成長したブドウは個性の塊。

これからが楽しみなアルゼンチンワインを紹介します。

アルゼンチンの主なワイン生産地

早くから輸出に力を入れていた隣国のチリと違い、アルゼンチンは国内向けのワイン作りをしていました。

そのため、日常的にワインを飲む習慣はあるものの、他国のワインと競い合える品質のものがあわられて来たのは、最近になってからです。

アルゼンチンの特徴は、豊富な日照量と世界でも稀に見る標高の高さ、乾燥した気候です。

緯度が低く赤道に近づくため、紫外線量豊富で暑い土地ですが、山を登ることで、ワイン用ブドウ栽培に適した寒暖差を得ています。

アンデス山脈を越えてやってくる、暑く乾燥したゾンダという風で、病害は少なく、ブドウ栽培に適した土地といえます。

ワインの輸出が遅かったため、原産地呼称も十分に整備されていません。
主要なエリアのみかいつまんで説明していきます。

標高3,000mを超える畑もある「サルタ州」

アルゼンチンで最も北に位置するサルタ州は他の場所に比べ緯度が低いため、暑さを和らげるために非常に高い地点に畑を開いています。

中には標高3,000mを超える畑もあり、世界で最も高いブドウ畑の一つです。

薫り高いトロンテスが成功しており、栽培面積の半分以上はトロンテス。
他のエリア同様マルベックカベルネ・ソーヴィニヨンも栽培されており、高所の日照量を反映した筋肉質なものになっています。

アルゼンチン最大の生産地「メンドーサ州」

アルゼンチンワインの生産量80%を作り出す、最大の産地。

メンドーサ市近郊を流れるメンドーサ川流域にはマルベックの畑が連なり、しっかりとした肉付きの良い赤ワインを送り出します。

より品質を求める生産者は、メンドーサ州の中でも標高が高く気温が下がる場所を求めてブドウを栽培。
同州で最も標高が高い(900m~1,200m)ウコ・ヴァレーは名の知れた名産地で、濃い中にもすらっとした縦方向の伸びと、舌の上にがっしりとしがみ付くタンニンの、堂々たるマルベックを生み出します。

ウコ・ヴァレーの次に涼しいといわれるのがメンドーサ南部のサン・ラファエル。
川に挟まれたやや低地の畑で(標高450m~800m)、石灰の混じった土壌で高品質なシュナン・ブランマルベックカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されています。

ルハン・デ・クージョ県と、ここサン・ラファエルはそれぞれ原産地呼称D.O.に認定されている数少ないエリアです。

白品種が多い「ラ・リオハ州」

ラ・リオハ州はサルタ州とメンドーサ州の間あたり、西側にあります。
トロンテスの中でも特に香りが良いとされるトロンテス・リオハーノの栽培が多く、他にもモスカテル・デ・アレハンドリアやシャルドネなど白品種がよく栽培されています。

ここには、3つのみ認定されている原産地呼称の一つ、D.O.バジェス・デル・ファマティナがあります。

冷涼な気候の「パタゴニア」

パタゴニア地方は、アルゼンチンで唯一アンデス山脈から外れた場所にあるワイン産地です。

そのため標高も平均350mと低いですが、南極に近づくため比較的涼しいエリアです。
かつては梨園があったようなエリアで、ピノ・ノワールソーヴィニヨン・ブランなど、冷涼な気候を好む品種が注目されています。

アルゼンチンの主なブドウ品種

アルゼンチンのブドウ品種といえば、赤はマルベック、白はトロンテスです。
どちらもアルゼンチン中で広く栽培されており、特殊な栽培環境と相まって個性的なワインとなります。

ブラックワインとも呼ばれる「マルベック」

マルベックは19世紀半ばにフランス南西地方から導入された品種。
フランスではコー、オーセロワと呼ばれ、色が濃く渋みも強いことから「ブラックワイン」の別名があります。

暗い森の中を思わせるアーシーなフランスのコーとは異なり、アルゼンチンのマルベックはふくよかで濃厚な果実味が特徴。
ほんのり枯葉や秋の地面の香りがあり、標高の高いところだとスパイシーなニュアンスが感じられます。

上品な品種「トロンテス」

トロンテスはモスカテル・デ・アレハンドリアの子供とされているだけあって、香り高く、ライチやジャスミンのようなフローラルさがあります。

標高の高いサルタ州など比較的冷涼な地域で栽培されると、清楚で涼やかな香りとなり、非常に上品なワインになります。

その他の品種

その他、カベルネ・ソーヴィニヨンシャルドネソーヴィニヨン・ブランなど有名品種も一通り栽培されていますが、ボナルダやタナから作られるチョコレートリキュールのように濃厚な赤ワインも面白い。

ここでもやはり標高や寒暖差のある畑の方が良い物ができ、濃い中にも抜けが良く、上品な雰囲気の仕上がりになります。

また、近年注目されているブドウとして、パタゴニアのピノ・ノワールメルロー、標高の高いエリアで作られるカベルネ・フランシラーサンジョヴェーゼなどがあります。

格付けは原産地呼称のみ

アルゼンチンは3つの原産地呼称が認められているのみです。

  1. ラ・リオハ州のD.O.ヴァジェス・デル・ファマティナ
  2. メンドーサ州のD.O.ルハン・デ・クージョ
  3. D.O.サン・ラファエル

の3つとなります。

【ソムリエが選ぶ】おすすめのアルゼンチンワイン3選

標高1,700mで生まれた「ボデガ・コロメ ロテ・エスペシアル マルベック ラ・ブラバ」

世界でも指折りの高所に畑を持つボデガ・コロメ。
これはカファジャテの標高1,700mの畑のマルベックです。
濃くボリュームのある味わいの中にも、標高の高さから来るフレッシュさやスパイシーなアクセントが感じられます。

良質のトロンテス「エル・エステコ ドン・ダビ トロンテス レゼルバ」

サルタ州カルチャキ・ヴァレーの高所で栽培されるトロンテス
ライチやアプリコット、ジャスミンや八角の香りがあり、非常に華やかです。
香りが強いからといって決して下品にならず、涼やかで味わいのバランスが取れている、良質のトロンテスです。

一度は飲みたい高級マルベック「カテナ・サパータ アドリアンナ・ヴィンヤード マルベック」

アルゼンチンでも指折りのワイナリーが、作る高級マルベック
高品質のマルベックが生まれるメンドーサ州ウコ・ヴァレーにある、グラン・クリュとでも言うべきアドリアンナ・ヴィンヤードのブドウを使用しています。

世界の優れた栽培地の例にもれず、アルゼンチンでも細かい気候や土壌別に栽培地を細分化し、より優れたテロワールを特定する動きがありますが、カテナ・サパータはそういった精密な栽培を推し進めているワイナリーのひとつ。

堂々たる体躯のダイナミックなマルベックです。

まとめ

アルゼンチンでは濃くフルボディのワインが容易に作れるため、一時期は誰もかれもがこういった濃厚・重厚なワインを作っていたように思います。

しかしながら、状況は変わってきており、標高の高い畑や涼やかさのあるエリアから、濃い中にも品性の感じられる素晴らしいワインが既に生み出されています。

まだまだ一般のワインファンまではエリアごとの細かい情報が届いているとは言い難いですが、その分伸びしろが大きい産地。

これからの進歩を追いかけながら楽しんでみてください。